「最近、若い子がチェキ持ってるの見かけません?」写真館のカウンターでも、そんな話をよく耳にするようになりました。実はこれ、気のせいではないんです。
チェキ・フィルムカメラが再びブームに

富士フイルムの「instax(チェキ)」は、1998年の発売から2024年度末までに累計販売台数が1億台を突破しています。今では世界100カ国以上で売られている、日本発のロングセラーなんですよ。
人気は2026年に入っても続いています。富士フイルムは2025年12月、神奈川事業場・足柄サイトのチェキフィルム生産設備に約50億円を投資すると発表しました。新しい設備は2026年春から順次稼働し、秋以降のフル稼働後には生産能力が2025年度比で約1割上がる計画です。
しかも、増産のための投資はこれが初めてではありません。2022年から続く設備増強を合わせると、累計の投資額は約115億円。フル稼働後の生産能力は2022年度比で約5割増になります。ここまで思い切った投資が続くのは、それだけ世界中で需要が伸びているからなんです。
| 発表時期 | 投資額 | 内容 |
|---|---|---|
| 2022年 | 約20億円 | チェキフィルム生産設備の増強 |
| 2023年 | 約45億円 | 同上(継続投資) |
| 2025年12月 | 約50億円 | 足柄サイトに新設備。2026年秋以降フル稼働で生産能力は2025年度比約1割増 |
| 累計 | 約115億円 | フル稼働後は2022年度比で生産能力約5割増 |
出典:富士フイルム株式会社ニュースリリース「instax™“チェキ”フィルムの生産設備を増強」(2025年12月18日)
日本経済新聞では、チェキ関連の売り上げの約9割が海外で、若年層が人気をけん引していると報じられています。国内だけの懐かしブームではなく、世界的な流行というわけですね。
Z世代はなぜチェキに惹かれるのか
スマホなら撮ってすぐ確認、気に入らなければ撮り直し。それが当たり前の世代が、なぜあえて不便なチェキを選ぶのでしょうか。ここ、意外に思うかもしれません。
理由のひとつは「一発勝負」の緊張感です。シャッターを押して、じわじわ浮かび上がる写真を待つ。この待ち時間そのものが、デジタルにはない特別な体験として楽しまれています。
もうひとつは手触り感。現像された1枚だけの写真を手にする実感は、スマホの画面の中では味わえません。プリントを友達と交換して、手帳やスマホケースに挟んで持ち歩く。そんな楽しみ方が広がっているんです。
実はチェキの世界共通のブランドメッセージは「don’t just take, give(撮るだけでなく、あげよう)」。写真を「撮って終わり」ではなく「人にあげるコミュニケーションの道具」と位置づけているんですよ。データで送るのとは違う、モノとして手渡せる写真。ここがZ世代に刺さっているポイントなんです。
あわてなくて大丈夫です。使い方に慣れなくても、その不便さごと楽しむのがチェキの魅力なんです。
今のチェキはどれを選ぶ?主要モデルを比較
ブームにあわせて、モデルの種類もずいぶん増えました。2026年7月時点の主なモデルを表で見てみましょう。
| モデル | 発売 | 公式価格(税込) | 特徴 |
|---|---|---|---|
| instax mini 12 | 2023年 | 14,800円 | 入門の定番。オート露光でシャッターを押すだけ |
| instax mini 41 | 2025年4月 | 16,500円 | クラシックデザイン。接写のズレを防ぐクローズアップモード搭載 |
| instax mini Evo | 2021年〜(現行モデル) | 28,600円 | デジタルとアナログのハイブリッド。撮ってから選んでプリントできる |
| instax mini Evo Cinema | 2026年1月30日 | 55,000円 | 最大15秒の動画を撮影し、QRコード付きプリントで動画を「手渡し」できる |
価格は富士フイルム公式オンラインショップの税込価格(2026年7月時点)。実売価格は販売店により変わります。
初めての1台なら、mini 12やmini 41のようなエントリーモデルが定番です。「失敗が怖い」という人には、撮った写真を確認してからプリントできるmini Evoが人気なんですよ。
2026年1月に出たばかりのmini Evo Cinemaは、8mmフィルムカメラを思わせるデザインで話題の新顔です。動画をQRコードにしてチェキプリントで手渡せるという、なんとも新しい発想のカメラなんです。
ランニングコストも押さえておきましょう。フィルムは10枚入り2パック(計20枚)で税込2,000円前後が目安。1枚あたりおよそ100円です。「1枚100円の一発勝負」と考えると、シャッターを押す瞬間の集中力が変わりますよね。価格は販売店や時期で変わるので、購入時に確認してみてください。
写真館目線で見るチェキの楽しみ方
「記念写真とチェキって組み合わせられるの?」と思う方もいるかもしれません。答えは「もちろんできます」。
七五三やお宮参りなど、しっかりした記念写真はプロにお任せいただきつつ、待ち時間や着替えの合間にチェキでスナップを残す。そんな組み合わせをされるご家族も増えてきました。畏まった1枚と、素の表情が写る1枚。両方残しておくと、後で見返したときの楽しみ方がぐっと広がりますよ。
チェキのプリントは名刺ほどのサイズなので、アルバムの余白に貼ったり、フォトフレームの隅に差し込んだりしやすいのも便利なところ。大きな記念写真の横に小さなチェキを添えると、その日の空気感まで残せます。
よくある質問
Q1. チェキとスマホ用プリンターはどう違うの?
チェキはその場でフィルムに焼き付けて撮るカメラ、スマホ用プリンターはスマホで撮った写真を後からプリントする機器です。mini Evoのように、カメラでありながらスマホの写真もプリントできるハイブリッド型もあります。
Q2. チェキのフィルムは1枚いくらくらい?
10枚入り2パック(計20枚)で税込2,000円前後が目安で、1枚あたりおよそ100円です。価格は販売店や時期によって変わります。
Q3. 初めて買うならどのモデルがいい?
操作の簡単さと価格のバランスなら、mini 12やmini 41などのエントリーモデルが定番です。撮った写真を確認してからプリントしたい人には、ハイブリッド型のmini Evoが向いています。
参考:富士フイルム株式会社ニュースリリース「instax™“チェキ” 累計販売台数が1億台を突破」(2025年4月8日)/「instax™“チェキ”フィルムの生産設備を増強」(2025年12月18日)/「ハイブリッドインスタントカメラ instax mini Evo Cinema™ 新発売」(2026年1月)
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まとめ
チェキやフィルムカメラの人気は、単なる懐かしさではなく「待つ時間」や「一発勝負」、そして「写真を手渡す」楽しさから生まれています。富士フイルムが約50億円の追加投資に踏み切るほど、世界的な需要はまだ伸びている真っ最中。記念写真とチェキ、両方を上手に組み合わせて、思い出の残し方をもっと自由に楽しんでみてください。


